【 優しくしたいけど】
アダルトチルドレンの方からよくいただくご相談のひとつに、こんなものがあります。
「心に愛をもって人と接するようにしているけど、相手がどんどん依存してきて、私がしんどくなるんです」
もしかすると、あなたも似たような経験があるかもしれません。
誰かのために尽くそうとすればするほど、自分が苦しくなる――。
でもそれは、あなたが「間違った愛し方」をしているわけではありません。
むしろ、とても純粋な“愛の心”を持っているからこそ、そう感じるのです。
【愛にも「4つの表現」がある】
アダルトチルドレンの方は、幼少期から
「正しい愛し方」
「思いやりの境界線」
を教わる機会が少ない場合があります。
その結果、
「愛=我慢」
「優しさ=尽くすこと」
と思い込んでしまうこともあります。
でも本当は、愛にはいろんな形があるのです。

① 与える愛
「困っているなら助けてあげたい」
「この人の力になりたい」
そんな風に、相手に何かを差し出したくなる気持ち。これは立派な“愛”です。
でも、与えすぎると相手が依存し、あなた自身が苦しくなることもあります。
だからこそ、与えるには「自分の余裕」と「バランス感覚」が大切です。
② 受け止める愛
相手のつらさや怒りを、否定せずにそのまま受け止める姿勢。
理解できないこともあるかもしれません。
でも、「そう感じたんだね」と寄り添うことで、相手の心が少しずつほどけていきます。
これは、ACの方が特に育てたい“共感”のスキルでもあります。
③ 温かい愛
思いやりのある言葉、笑顔、優しさ。
目に見えてわかりやすい「温かさ」は、関係性を安心で包みます。
ただし、ここにも落とし穴があります。
「嫌われたくない」「いい人でいたい」から温かくしていると、自分の心が置き去りになりがちです。
④ 冷たい愛(=“厳しさ”という優しさ)
一番難しいのが、これかもしれません。
相手のためを思って、時に“突き放す”こと。
言いにくいことを、きちんと伝えること。
これも、本当の愛のひとつです。
冷たい言葉をかけるのは勇気が要ります。
でも、それによって相手が本当の意味で「自立」するきっかけになることもあるのです。
【 愛し方に“正解”はない。でも道はある】
アダルトチルドレンの方は、「優しさ=無条件の受け入れ」と思いがちです。
でも、本当の優しさは、自分の心をすり減らしてまで相手に合わせることではありません。
時に優しく、時に距離を取り、時に「冷たく」見える対応をする
そうした関わり方もすべて、“愛”のかたちです。
【 一人で抱えず、サポートを受けながら「愛し方」を育てていく】
もしあなたが、人との距離感や優しさのバランスに悩んでいるなら、
それは「心の傷」を癒す大きなチャンスかもしれません。
当オフィスでは、アダルトチルドレンの方向けの個別セッションや講座を通して、
「安心して人と関われる土台」づくりをサポートしています。
あなたの心が、自分を犠牲にせずに愛せるようになる日を応援しています。
あなたのペースで、ゆっくりと
“自分らしい心のあり方”を一緒に探していけたらと思います。

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